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12月30日

ナザレから、オビドス、アルコバサ、そしてリスボンへ

CIMG2180 翌朝、すこし早く起きて、出発前に朝市を見学したり、海岸を散歩したりしてナザレの雰囲気を楽しんだ。とても広い海岸で、白砂の浜が遠くまでつづいていた。海岸近くに漁船が浮いており、地元の漁師たちが漁をしていた。4人が乗った船が何を採っているのかは定かではなかった。

■ 3人のおばちゃんで記念写真を撮る

CIMG2183  ホテルのすぐ近くの朝市の中で、買い物に来ていたナザレ独特の衣装をまとったおばちゃんの二人連れが立ち話をしていた。ナザレの女性は、7枚重ねのスカートの上に刺繍入りのエプロンやショールなどで身を包むことが伝統となっている。今は年配の女性しかそんな格好はしていないが、それでも朝市に来ている女性には、そうした衣装の人たちがちらほらいた。

 なぜ7枚のスカートなのかは諸説あって、漁師たちが7つの海をめぐるからという説や、一度漁に出たら7日間帰ってこない夫たちを待つのだとか、あるいは虹の7色を意味するとか、本当は誰も正解を言い当てられる人はいないらしい。

CIMG2184  そのスカートが珍しいので、出会った2人のおばちゃんたちに、持ち歩いていた「ポルトガル会話集」を見ながら、「いっしょに写真を撮らせてもらえませんか?」とポルトガル語でお願いしたら、みごとに会話が通じて、妻を加えた3人のおばちゃんを写真に収めることに成功した。こんな楽しい交流ができるのも、海外旅行ならではのことだ。

CIMG2185  まだ時間があったので、丘の上までいくケーブルカーの駅まで行ってみた。駅の近くはレストランやみやげ物屋があったが、シーズンオフの早朝とあって、あたりはひっそりとしていた。狭い道を歩いてケーブルカーの駅に着いたが、次の発車時刻までかなりの時間があったので、乗車は断念してホテルに引き返した。

CIMG2186  田舎の雰囲気の町並みを歩き、田舎料理を味わい、そして、朝市のおばちゃんたちをはじめ素朴な人たちとふれあうことができた。あくせくした都会暮らしの人間にとっては、ナザレはとても居心地のいい街だった。何もないところなのだが、このままバスで去ってしまうのは惜しいような気がした。

 そんな余韻を残しながら、バスは約束の時間通り10時ちょうどにホテルを出発した。今日は、アルコバサ、オビドスの各都市を回って、首都リスボンにまで帰ることになっていた。

■ 楽しかった城壁都市オビドスの休日

CIMG2190  バスは30分ほどでアルコバサのサンタマリア修道院に到着した。地元のマヌエラさんという女性ガイドが私たちの到着を待っていた。ホテルを出るときには青空だったが、バスを降りた頃からぽつぽつと雨が降り出し、修道院を見学して外に出る頃には、しとしと雨となった。

 アルコバサは小さな街で、アルコア川とバサ川に挟まれているからこの名前が付けられたようだ。サンタマリア修道院の建設が始まったのが12世紀のことで、現在、ユネスコの世界遺産に登録されている。

CIMG2192 主祭壇の左右には細密な彫刻が施された棺がおかれており、祭壇にむかって右にはポルトガル国王アフォンソ4世の息子のペドロが、左には女王の次女でのちにペドロの側室となったイネスが眠っている。正妻で政略結婚したコンスタンサの母国カスティーリャ王国からの圧力に恐れたアフォンソ4世が、息子が正妻よりも愛を注いでいたイネスを殺してしまったのだった。

 その後、ペドロが王位につくと、イネスの遺体を墓から掘り起こして修道院に祀った。とても悲しい話だが、今は祭壇の両側でおたがい幸せに愛を語り合っているのだろうか。

CIMG2203  修道院には巨大な煙突がそびえ立ち、その直下の厨房では、かつては大勢の修道士たちの毎日の食事が休みなくつくられていた。入口近くの「王の広間」では、修道院建設の様子がアズレージョになって記録されていた。1時間ほど修道院を見学して、ふたたびバスに乗ってオビドスまでむかう。

CIMG2225  オビドスは「谷間の真珠」とも呼ばれる城壁都市だ。12時に到着してすぐにレストランに入って昼食となる。イカとポテトなどがでてきた。席のすぐ後ろにオーブンがあり、魚を丸焼きにしており、その熱気でとても暑かった。

 昼食後は城門からオビドスの場内に入って自由行動となる。ポルタ・ダ・ヴィラと言われる城門は、美しいアズレージョに飾られていた。

CIMG2237 ときおり雨が強くなる悪天候のなか、狭い通りを歩いて行く。すでにクリスマス休暇で、子どもたちが列をつくって歩いている。たくさんの人たちで狭い通りはにぎわっていた。リスボンからは車で1時間ほどで来られることから、観光地となっているのだ。通りの両側には、みやげ物屋とレストランがぎっしりと並んでいて、ちょっとしたテーマパークのようだった。

 がんばって高い城壁の上まであがり、全体を見渡す。城壁の外には畑が広がっていた。城壁のてっぺんには細い道がついてはいるが、手すりも柵もなく、歩いて行くのは少し怖かったのですぐに下に降りてきた。

CIMG2241  みやげ物屋を冷やかしながら、街の外れまで行って引き返してくる。ジンジャーニャというサクランボでつくった地元の銘酒を、チョコレートの盃の中に入れて売っている店が何軒もあった。ガイドさんから試してみることをすすめられていたので、話の種に飲んでみると、強い酒らしいが、甘くて飲みやすい。飲み終わって盃のチョコを食べる。ウイスキーボンボンの原型のような感じだ。

 オビドスの中心部にあるサンタ・マリア教会に入ってみると、壁に飾られたアズレージョがとても美しかった。

00268_Capture  ふたたび城門をくぐって外に出ると、遠くに虹が出ていて思わず写真を撮った。15時すぎにバスに乗り込み、いろいろと楽しめたオビドスの街をあとにする。バスは、いよいよ首都リスボンにむけて、高速道路をひた走った。

■ 居眠りしながら聞いたファド

00292_Capture 16時30風にリスボンのマリオットホテルに到着する。今夜は、みんなでファドを聞きながら夕食を楽しむことになっている。出発までには時間があるので、荷物を置いて一息つくと、ホテルからタクシーに乗ってアズレージョ博物館にむかった。

 教会を改造した博物館には、昔からのアズレージョが飾られていた。リスボンの全景を描いたみごとなアズレージョもあった。

CIMG2255 博物館の一角には、教会の名残を残す金色の祭壇が置いてあり、両側の壁のアズレージョが見事だった。寸暇を惜しんで博物館まで足を伸ばして良かったと思った。

 ホテルに引き返して、20時近くにバスで「カーザ・デ・ファド」と呼ばれているファドレストランへと出発する。ポルトガルの国民的音楽であるファドは、どこか物悲しく聞こえるのだが、人々のうわさ話を歌詞にしたような陽気な内容のファドも多いということを、ファドレストランまで案内したJTBポルトガル支店の係員がいろいろと詳しく説明してくれた。

CIMG2272  レストランに入ると、すでに多くの客が来ていて、食事を楽しんでいた。私たちのテーブルにもすでにワインボトルが置いてあり、これはファドの見学料金の内のようだ。そうこうするうちに若い女性2人とギターを持った男性2人が舞台に出てきた。男性のギターにあわせて、女性がファドを歌いはじめた。

 その後、さまざまな衣装を着けたたくさんの男女が出てきて、ちょっとした歌劇のようなやり取りをす るショーがあったり、みんなで踊りをする場面があったり、どうやら歌だけでなく、観光客を相手にしていろいろなアトラクションを取り入れているようだった。

00297_Capture  ファドの歌やギターは、とても素晴らしかったのだが、開始時間が遅かったこともあり、ワインが効いてくると眠くなって仕方なく、歌の意味がわからないことがさらに拍車をかけて、妻も私もほとんど居眠り状態だった。店を出たのは11時近くになっており、それでもまだショーは続いていて、外国からの観光客らしい他の一団は盛り上がっていた。

 ホテルの部屋に帰ったら、ベッドに入ってすぐに眠ってしまった。


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