14年の秋に南フランスを旅してきた。世界の避暑地ニースから入り、各地を訪ねて最後はパリを訪れる忙しい旅だったが、フランスの自然から芸術まで堪能できる旅行となった。
モナコではセレブたちの並外れた豪勢な暮らしに接することができたし、花の都パリでは、ルーブルをはじめとする美術館めぐりも楽しむことができた。
すぐに旅の記録をまとめようと思っていたのだが、帰ってきてから約1か月後、突然の脳出血で倒れてしまった。なんとか一命はとりとめ、職場復帰も果たしたものの、旅行記をふたたび書き起こす気力がおこらず、ほったらかしにしてきた。
その後、元通りとはいかないまでも、体力もなんとか回復し、記憶にたよりながら、ようやく旅行記を書き上げることができたのは、旅行から1年半たっていた。
時間はかかってしまったが、旅行記をまとめあげたことで、あらためて夫婦でたずねたフランスの思い出が、いきいきとよみがえってきたのだった。