各自治体が発表する人口推計によると、22年3月1日時点の高知県の人口は680,448人、一方、わが江戸川区は688,239人となっていて、ほぼ同じ数の人々が生活している。しかしながら面積では、高知県の7,104㎢と50㎢もない江戸川区とは比べようもない。
人と人、家と家とがひしめき合う東京からしばし離れて、高知と徳島をめぐるツアーに出かけたのは、年を越せばコロナ禍が丸2年を迎える21年11月のこと。仁淀川の渓谷を訪ね、名所かずら橋を渡り、秘境の宿に泊まる2泊3日の旅だった。
世界遺産はもとより、名画も、歴史的建造物もなく、ひたすら自然に浸るだけの毎日だったが、どこまでも広がる緑豊かな山々、驚くほど青く澄んだ川の流れ、そして、地元の人々の温かいおもてなしに迎えられる旅が、つまらないわけがない。
何より四国は、わたしの生まれたふる里でもある。行く先々で耳にした訛は、どこか父母の声を聞いているような心地よさがあった。ぜひみなさんにも、一度、四国へおでかけいただきたい。どこへ行っても、少々荒っぽいお国言葉で大歓迎を受けることは間違いない。